2018年2月4日日曜日

簡単なマイクアンプの製作




バンド活動において、ボーカルやコーラスを練習するため、自身用のマイクを購入しようとしましたが、楽器店で売られているマイクは高価で、とても手が出ません・・・。
そこで、自宅に持っていた、PC用の安価なマイクを、音楽活動に転用することを目的に、簡単なマイクアンプを製作してみました。

概 要

手持ちのPC用マイク(ECM-PCV40)を、音楽活動に活用できるようにする。
安価に、手早く製作するため、出来合いのキットを活用することを考慮する。

回 路

秋月電子通商のマイクアンプキットをそのまま使った、何の変哲も無い回路となりました。


当該キットは、20mm×12mmサイズの基板中に、アンプ及びマイクへの電源供給の機能を有しており、今回の目的に完全に合致します。

付属のユニットは当然使用せず、外部ジャックからの接続となります。
使用するマイク(ECM-PCV40)は、ステレオミニジャック仕様だったので、出力を観察したところ、LR端子とも同一接続と思われました。

よって、入力ジャック(J1)は、L端子のみを使用して、キット基板から電源供給・音声入力することにします。

キット基板の出力はDC分を含んでいますので、C1でDC分をカットすると同時に、容量を0.47uFと低く選び、ボーカル使用時の歪みを少しでも低減させる処置を行います。
※ C1とVR1で、カットオフ周波数は約33Hzとなります。

LED(D1)は、Vfが電池交換電圧にほぼ等しい、青色LEDを使用しました。なおR1は、当該LEDが超高輝度品だったので、高めの4.7kΩで充分でした。

電池(V1)は、キットの定格から、単4×3本の約4.5Vとしました。

出力ジャック(J2)は、ステレオジャックを使用して、R端子で電源スイッチを兼用させるようにします。

組み立て

ケースは、電池基板が入る範囲で小さいサイズを考慮すると、常連の タカチ SW-85 一択となりました。

電池基板用(後述)・ジャック・ボリューム等の穴を開けます。プラケースなので、作業は容易です。


電池の交換が行い易く、また、交換時に回路にストレスを与えないように、電池用の基板(Cタイプ 72×47)を、別途に用意します。前もって、電池ホルダー用の穴と、ジャックの逃げを開けておきます。


キット基板・ボリューム・ジャック等を取り付け配線します。キット基板は超小型で、機械的ストレスも掛からないので、他部品と空中配線で済ませました。


最後に、電池基板を取り付けます。


完 成
以下のように、マイクスタンド(銀色の足)下に置いて、マイクケーブルを垂らして接続し、運用しています。


PC用の安価なマイクを、音楽用に充分活用できることができました。

ただ、ECM-PCV40 は、卓上使用を想定しているためか感度が高く、特に、マイクスタンドを使って至近で使用する場合、音声が歪んでしまうことがありました。
対策として、上記の通り、低域を減衰する処置を行いましたが、それだけでは不十分でした。

よって、増幅してから音量調節する今回の回路は、やはり安易であり、ゲインそのものを調節する回路に改める必要があります。
ただし、この方法は、マイクアンプキット内部を改造する必要があり、これは宿題としたいと思います。