2012年6月16日土曜日

小さな電子オルゴール

体調が良くなく、永らく更新しておらず申訳ありません。
現状、ケアマネジメントシステムのような大きな業務ソフトウエアを進めて行くことは当面無理のようです。重ね重ね申訳ありません。

今回はリハビリを兼ねて、標題の通り小さな工作で再開します。

1、概要

手持ちのオルゴールIC(秋月電子通商 UM3485)を活用して、小箱の蓋を開けると鳴るようなものを考えます。
小箱まで手作りするのは大変なので、100円ショップで手に入るような小箱の底部に回路を実装して、そこに、上げ底状の中蓋を被せる構造にします。
蓋の開閉を機械的に検出するのも大掛かりになるので、単に光を検出する方法にします。

2、回路


UM3485のデータシートにある「Level-Hold」という回路を基本に、フォトトランジスタによる検出回路を付加したものです。
フォトトランジスタは、可視光に感度があり、検出角の広いものを探して、東芝 TPS603Aとしました。

さてUM3485は、CE端子を落としてもMT0端子から電流が流れ出しており、この電流を止めなければ常に電池を消耗してしまいます。このためトランジスタQ4を追加して、蓋を閉じた時に、出力回路をカットオフしています。
単にトランジスタQ2でVddをon/offすればQ4は全く不要ですが、試したところUM3485が起動しない現象が頻発したため、結局CE端子on/offとなっています。

また定数の決定ですが、R1は、トランジスタQ2を繋がないで室内灯を点けて、両端が0.65V近辺になる値にします。R2は、トランジスタQ2を繋いだ状態でフォトトランジスタQ1と按分される位の値にしました。R3は、CE端子の値が1.2V以上(=Q2が十分にon)で、かつ音が小さくならない(=Q4が十分にon)範囲で選びました。
C1は単なるパスコンで、他はデータシートの通りです。

3、実装

小箱は、以下のようなものを100円ショップで入手しました。




この小箱に、スピーカー・基板・電池を以下のように実装しました。部品を基板の半田面に実装したのは、上げ底の高さ(低さ?)を稼ぐためです。
このとき、フォトトランジスタの位置を手前(光は前上方から当たる)に、なるべく隅になるように配置します。


上げ底は、以下のようにボール紙を加工しただけの簡単なものです。


今回は、小箱の厚みが十分ではなかったので、スピーカーと電池は出っ張ってしまいました。
また、フォトトランジスタは露出しないといけないので、その穴を忘れずに開けておきます。

これを以下のように中敷きにして、とりあえず完成とします。
【ご注意】スピーカを使用する場合、磁器に弱いカードなどを絶対に収納しないようにご注意ください。