2013年6月22日土曜日

Ni-MH充電器の製作(5)


前回、DC-DCコンバータ部の回路が決定しましたが、今回は、以下状況の通り、同基板の実装を先に行うこととなりました。


5 DC-DCコンバータ部 基板実装

5.1 バラック制御

まず、バラック状態で、電流検出 ⇒ ADC ⇒ PWM+-の制御がどの位できるのかを調べます。
手始めに、電流検出だけ有効にして、制御可能となるようにプログラムを修正します。
以下の通り、OCR1Aレジスタを増減する単純なものです。

※電圧検出を実装するまでは、充電池を繋ぐことはできないので、代わりにダミー抵抗(今回は手持ちの22Ω)を接続しておきます。

(以下抜粋です)

    uint16_t uDataV = 0;
    uint16_t uDataI = 0;

    uint16_t uRef = 0x004a;
    OCR1A = 0;



    while(1){

        uDataV = ADC_GetData(5); // ADC5
        uDataI = ADC_GetData(4); // ADC4

//      DispBarLED(uDataV);
        DispBarLED(uDataI);


        if(uDataI < uRef)
            OCR1A++;
        else if(uDataI > uRef)
            OCR1A--;

        _delay_ms(10);

    }



電流検出抵抗に仮設定で約85mAを流し、Isense端子の波形を観察したのが、以下の写真です。


負荷が一定抵抗なので、制御は出来ているように見えますが、全般にノイズが乗り、検出電位がスイッチング電流に揺さぶられています。
何れも、バラック接続による回り込みが原因と考えられます。
また、大物部品がバラックのままでは、不注意でショートや破損の恐れも考えられます。
やはり、配線を基板化して、然るべき引き回しにした上で、プログラムの本検討に移行することにします。


5.2 パターン検討

例によって、基板は「ICB-86」使用を前提に検討します。
私のような、ハンダ付けの下手な者にとって、手配線の軽減される同基板は手放せません。

中央部のパターンを活用して、なるべく距離が短くなるように配置を考えます。
特に、グランドの配線に注意します。グランドの入力側にはスイッチング電流が流れるので、電圧/電流検出用のリターンは、グランドの途中から引き出さないように注意します。

上記を留意して決定したパターンを、以下に示します。


スイッチング用FET(右上の放熱器 2SJ477)の足配置を出発点に、向かって右が入力、左が出力に落ち着きました。

また、上記パターンにおいて、ドライブ用FET(Q11 2SK982)が実装されていませんが、これは、同FETをマイコン部に移動し、将来の拡張性(マイコン部出力をオープンドレイン回路にしておくと、拡張性が良い)を考慮したものです。

また、電流検出抵抗(左上 4.7Ω)の直右に、同抵抗と並列にコネクタを追加しています。
これも、将来の拡張性(電流検出抵抗を可変にする、etc)を考慮したものです。


5.3 部品実装及び通電テスト

このパターンに従って、部品を実装した基板を、以下に示します。


この基板に、電源・ダミー抵抗・マイコン部(含むドライブ用FET)を繋いで、通電します。


基板における、Isense端子の波形が、以下の写真です。


ノイズ、グランドの回り込みが無くなり、良好な波形となりました。
スイッチングON時にスパイクが乗っているのが気になりますが、プローブやジャンパー線を動かすと変化するので、今後の実装で改善できると思われまます。
よって、DC-DCコンバータ部 基板実装は終了とします。


次回の予定

遅くなりましたが、プログラムの本検討に入りたいと思います。